コラム
2007年12月27日
バークシャーハザウェイが米国コングロマリットに投資
日本経済新聞が報道
バフェット氏率いるバークシャーハザウェイが、配管パイプや鉄道車両等の多角化企業であるMarmon Holdingsを買収する
60%を45億ドルで買収することをPritzker家と合意した
(Pritzkerはハイアットホテルの創業家)
バークシャーによる投資としては、保険事業以外では最大となる
バフェット氏率いるバークシャーハザウェイが、配管パイプや鉄道車両等の多角化企業であるMarmon Holdingsを買収する
60%を45億ドルで買収することをPritzker家と合意した
(Pritzkerはハイアットホテルの創業家)
バークシャーによる投資としては、保険事業以外では最大となる
2007年12月17日
第三者割当増資の是非
会社法の解釈については、すでに様々なバリエーションがある
会社は誰のものかという最も基本的な問からしてそうだ
ただ、多くの人は、会社法において「会社は株主のもの」という精神が採用されていると考えている
もろん、株主だけのものではないとした上でだが
最近、上場企業の第三者割当増資についての批判が強まっている
発行会社が特定の投資家に第三者割当増資を行い、その投資家が議決権の1/3超を占めるといった事例が散見されるためだ
問題の本質は、この第三者割当増資が取締役会決議で行えることにある
株主の意思決定を経ずして、会社の支配権が異動しうることが問題とされているのだ
株式の買付で1/3超の議決権を取るならTOBを実施しなければいけないのに、第三者割当増資ならその手続きは要らないとされている
TOBが実施されれば、そのプロセスの中で株主の意思が反映されると考えられるが、第三者割当増資だと取締役会の一存で行えてしまう
上場企業の経営者の側には、株式発行授権枠について株主総会決議を経ているのだからそれでよいはずという意見もあろう
しかし、発行枠の決議の時には、その内容が株主の権利を侵害しうるということまでは意識されていない
経営者側が手続き論を楯に耳を貸さないなら、株主は今後の発行枠の決議を次々と否決していくことになりかねない
会社法の精神は「会社は株主のもの」であろう
むろんその他のステークホルダーにも配慮しなければいけない
しかし、決して「会社は取締役会のもの」ではないだろう
本来は立法や司法が対応すべきなのだろうが、それを待つというのも寂しい話だ
経営者の見識に期待したい
会社は誰のものかという最も基本的な問からしてそうだ
ただ、多くの人は、会社法において「会社は株主のもの」という精神が採用されていると考えている
もろん、株主だけのものではないとした上でだが
最近、上場企業の第三者割当増資についての批判が強まっている
発行会社が特定の投資家に第三者割当増資を行い、その投資家が議決権の1/3超を占めるといった事例が散見されるためだ
問題の本質は、この第三者割当増資が取締役会決議で行えることにある
株主の意思決定を経ずして、会社の支配権が異動しうることが問題とされているのだ
株式の買付で1/3超の議決権を取るならTOBを実施しなければいけないのに、第三者割当増資ならその手続きは要らないとされている
TOBが実施されれば、そのプロセスの中で株主の意思が反映されると考えられるが、第三者割当増資だと取締役会の一存で行えてしまう
上場企業の経営者の側には、株式発行授権枠について株主総会決議を経ているのだからそれでよいはずという意見もあろう
しかし、発行枠の決議の時には、その内容が株主の権利を侵害しうるということまでは意識されていない
経営者側が手続き論を楯に耳を貸さないなら、株主は今後の発行枠の決議を次々と否決していくことになりかねない
会社法の精神は「会社は株主のもの」であろう
むろんその他のステークホルダーにも配慮しなければいけない
しかし、決して「会社は取締役会のもの」ではないだろう
本来は立法や司法が対応すべきなのだろうが、それを待つというのも寂しい話だ
経営者の見識に期待したい
2007年12月14日
与党税制大綱における証券税制
2008年の与党税制大綱の中で、証券税制について変更が提起された
軽減税率の存続と損益通算のスケジュール感が示されている
与党案では、個人のキャピタルゲイン5百万円、受取配当1百万円までを限度として軽減税率10%を存続するとしている
また、受取配当とキャピタルロスを損益通算できるようになる見込みだ
損益通算については、税があるべき姿に向かいつつあると評価できるが、軽減税率についてはどうだろう
なぜ軽減税率の上限金額についてキャピタルゲインが大きく受取配当金額を上回っているのか
あたかもキャピタルゲインを受け取ることを奨励しているかのようだ
本来、日本における「貯蓄から投資へ」の流れを後押ししたいなら、長期投資の果実とも言える受取配当額のキャップを大きくすべきではないか
おおよそ現在の証券市場の環境で、年間5百万円のキャピタルゲインを受け取る人というのはどういう投資をしている人だろう
これでは金持ち優遇のそしりを免れないような気がするのは筆者だけか
軽減税率の存続と損益通算のスケジュール感が示されている
与党案では、個人のキャピタルゲイン5百万円、受取配当1百万円までを限度として軽減税率10%を存続するとしている
また、受取配当とキャピタルロスを損益通算できるようになる見込みだ
損益通算については、税があるべき姿に向かいつつあると評価できるが、軽減税率についてはどうだろう
なぜ軽減税率の上限金額についてキャピタルゲインが大きく受取配当金額を上回っているのか
あたかもキャピタルゲインを受け取ることを奨励しているかのようだ
本来、日本における「貯蓄から投資へ」の流れを後押ししたいなら、長期投資の果実とも言える受取配当額のキャップを大きくすべきではないか
おおよそ現在の証券市場の環境で、年間5百万円のキャピタルゲインを受け取る人というのはどういう投資をしている人だろう
これでは金持ち優遇のそしりを免れないような気がするのは筆者だけか
2007年12月06日
経営者はまず法の精神を尊重すべき
IDECが6月のモリテックスの株主総会における役員選任決議の取り消しを求めていた裁判で、東京地裁はIDEC側の主張を認めた
6月の総会では、モリテックス経営陣とIDECの双方が役員選任決議案を提出したが、モリテックス側はIDEC側の委任状を集計の母数に参入していなかったという
Proxy Fightという言葉がよく知られた欧米では耳を疑う取り扱いだ
また、議決権行使をした株主にモリテックスが商品券を配布したことについても、特定株主の利益供与と認定した
商品券の配布は、賛否にかかわらず行われたから、差別的取扱いとは言いにくいが、司法は委任状の存在と意味を重く見たのだろう
モリテックス側は控訴するかもしれないが、その前によく考えてほしい
会社法のもとに存在している株式会社が、証券取引所規則にしたがって上場している
経営者は、根拠となる法と規則の精神を尊重してほしい
手続き論で争う以前に法と規則の理念を尊重すれば、このような混乱は避けられたのではないか
少なくとも、ぎりぎりまで対話の努力をすべきだった
会社法の解釈には幅があろう
会社を株主だけのものとするのは、やや教条的かも知れない
しかし、会社は経営陣のものではないことだけは確かだ
6月の総会では、モリテックス経営陣とIDECの双方が役員選任決議案を提出したが、モリテックス側はIDEC側の委任状を集計の母数に参入していなかったという
Proxy Fightという言葉がよく知られた欧米では耳を疑う取り扱いだ
また、議決権行使をした株主にモリテックスが商品券を配布したことについても、特定株主の利益供与と認定した
商品券の配布は、賛否にかかわらず行われたから、差別的取扱いとは言いにくいが、司法は委任状の存在と意味を重く見たのだろう
モリテックス側は控訴するかもしれないが、その前によく考えてほしい
会社法のもとに存在している株式会社が、証券取引所規則にしたがって上場している
経営者は、根拠となる法と規則の精神を尊重してほしい
手続き論で争う以前に法と規則の理念を尊重すれば、このような混乱は避けられたのではないか
少なくとも、ぎりぎりまで対話の努力をすべきだった
会社法の解釈には幅があろう
会社を株主だけのものとするのは、やや教条的かも知れない
しかし、会社は経営陣のものではないことだけは確かだ
2007年12月04日
株式投資税率軽減は継続すべきか
現在、国内上場株式に対する投資の収益についての税率は10%となっている
これは本来20%であるものが時限立法で軽減されているものだ
この期限がキャピタルゲイン、配当の順で切れようとしている
そして、業界や個人投資家らから、この軽減措置の延長が要望されている
参院選で民主党が勝利した中で、この議論の行方が見えにくい情勢だ
そもそも20%とは不当に高い税率だろうか
たしかにかつての源泉分離課税時代からすれば、益の出る売却に対して税負担は大きいのだろう
しかし、個人の所得税の源泉税率から言えば、20%はさほど高くない
現在の個人の限界税率は
1千円から1,949千円まで5%
3,299千円まで10%
6,949千円まで20%
・・・
と上がっていく
世帯あたり平均所得が5,638千円(平成18年厚生労働省調査)だから、基礎控除380千円を考慮しても20%は決して高くない
分離課税の不労所得に若干高めの税率が課されるのはやむをえないのではないか
この議論は社会における富の分配のあり方そのものだ
活力のある社会を目指すのはいいが、同時に格差社会という弊害も生じる
何事もいきすぎはよくない
税率が上がれば筆者も損をする側だが、払うべきものは払うべきと言わざるを得ない
そもそも「貯蓄から投資へ」という課題を解決するには、企業がきちんとリターンを上げることが本論だ
株価変動リスクに見合うリターンを上げること
そのハードルを下げるために税率軽減を利用するのはいかがなものか
喜ばしいことに、近年状況は改善してきている
民間セクターの一層のがんばりに期待したい
これは本来20%であるものが時限立法で軽減されているものだ
この期限がキャピタルゲイン、配当の順で切れようとしている
そして、業界や個人投資家らから、この軽減措置の延長が要望されている
参院選で民主党が勝利した中で、この議論の行方が見えにくい情勢だ
そもそも20%とは不当に高い税率だろうか
たしかにかつての源泉分離課税時代からすれば、益の出る売却に対して税負担は大きいのだろう
しかし、個人の所得税の源泉税率から言えば、20%はさほど高くない
現在の個人の限界税率は
1千円から1,949千円まで5%
3,299千円まで10%
6,949千円まで20%
・・・
と上がっていく
世帯あたり平均所得が5,638千円(平成18年厚生労働省調査)だから、基礎控除380千円を考慮しても20%は決して高くない
分離課税の不労所得に若干高めの税率が課されるのはやむをえないのではないか
この議論は社会における富の分配のあり方そのものだ
活力のある社会を目指すのはいいが、同時に格差社会という弊害も生じる
何事もいきすぎはよくない
税率が上がれば筆者も損をする側だが、払うべきものは払うべきと言わざるを得ない
そもそも「貯蓄から投資へ」という課題を解決するには、企業がきちんとリターンを上げることが本論だ
株価変動リスクに見合うリターンを上げること
そのハードルを下げるために税率軽減を利用するのはいかがなものか
喜ばしいことに、近年状況は改善してきている
民間セクターの一層のがんばりに期待したい
2007年12月01日
936億円の責任−新銀行東京
新銀行東京の9月中間期決算で累積損失が936億円に達したと日本経済新聞が報じている
赤字幅は縮小しているものの上半期の最終損益は依然87億円と巨額だ
驚くほどの稚拙な金融機関である
そもそも新銀行東京は設立時から疑問を呈されていた
というより、世の中のほとんどの人が疑問を抱いていたのではないか
独自の無担保・無保証融資を推進するなど、民間銀行からの差別化を模索した意義は認める
日本の金融機関の担保主義のアンチテーゼとしての意味はあったろう
しかし、日本の金融機関が担保主義と揶揄されるようになった背景を無視するかのように、素人集団が銀行業に進出したことは軽率のそしりを免れないだろう
また、出資という形態をとるのもいかがかと思う
出資の場合、会計上の現存処理が行われない限り、表面上は株主に損失は現れない
しかし、経済的には、すでに株主つまり都=都民ならびにその他株主に936億円の損失が発生していると考えるべきだ
それは、減損を済ませたか否かに左右される議論ではない
もしも東京都の産業振興にこのような営みが必要と判断するならば、毎期、一般会計予算での支出とするようなスキームを考えるべきだったのではないか
都が損失を追う場合、それは都民の承認を得るべきなのだ
つまり、都は新銀行東京という新しい「グリーンピア」を作ってしまったのだ
一刻も早い決断を望みたい
赤字幅は縮小しているものの上半期の最終損益は依然87億円と巨額だ
驚くほどの稚拙な金融機関である
そもそも新銀行東京は設立時から疑問を呈されていた
というより、世の中のほとんどの人が疑問を抱いていたのではないか
独自の無担保・無保証融資を推進するなど、民間銀行からの差別化を模索した意義は認める
日本の金融機関の担保主義のアンチテーゼとしての意味はあったろう
しかし、日本の金融機関が担保主義と揶揄されるようになった背景を無視するかのように、素人集団が銀行業に進出したことは軽率のそしりを免れないだろう
また、出資という形態をとるのもいかがかと思う
出資の場合、会計上の現存処理が行われない限り、表面上は株主に損失は現れない
しかし、経済的には、すでに株主つまり都=都民ならびにその他株主に936億円の損失が発生していると考えるべきだ
それは、減損を済ませたか否かに左右される議論ではない
もしも東京都の産業振興にこのような営みが必要と判断するならば、毎期、一般会計予算での支出とするようなスキームを考えるべきだったのではないか
都が損失を追う場合、それは都民の承認を得るべきなのだ
つまり、都は新銀行東京という新しい「グリーンピア」を作ってしまったのだ
一刻も早い決断を望みたい