コラム
2008年05月30日
アデランスホールディングス (8170、AH) 社長以下7名の再任を否決
スティール・パートナーズが約29%を保有するAHの株主総会で、社長を含む7名の取締役の再任が否決された。
スティールは業績・株価の低迷を理由に再任を反対していた。
スティールは株主への賛同を求めるために目だった活動を行っていなかったが、外国人株主の保有比率の上昇、一般株主の意識の変化が否決に結びついた。
この件で、考えておきたい点は3つ。
これまで悪者扱いされることが多かったスティールだが、実は投資家側は冷静であり、悪者とは思っていない人も多いことが推測される。
日本の投資家もAgency Problemと戦い始めた。
パフォーマンスの悪い経営者にNoと言う、この当たり前の権利を行使し始めた。
今後は、株主に不誠実な経営者にもNoと言う事例が増えそうだ。
日本経済新聞の社説はこう結んでいる。
「経営」を「経営者」と読むならば、その通りだ。
再任に反対し、否決したのだから、代案を出すのは大株主の役割だろう。
しかし、もしも「経営」が会社経営のことであると解釈するなら、それは誤りと言うべきだ。
「所有と経営の分離」をもう一度思い出してほしい。
同種のことをTCIも主張していたが、会社経営は経営者の仕事であって、株主の仕事ではない。
株主は経営者を選任することによって、経営に影響力を持つ。
再任を否決することで会社経営にまで責任を持たせるのは、金融投資家から実質的に株主権を剥奪するに等しい。
総会の開催前に再任が否決されることを会社は知っていたこと。
これは、最近のグッドウィルでの事例と異なるところだ。
グッドウィルは、優先株発行のための特別決議が否決されるのを恐れ、総会での議案提案を見送った。
AHでもこのような手段を講じる可能性もあったはずだ。
しかし、あえて会社は株主の判断を受けた。
この点で、AHは誠実であったと思う。
スティールは業績・株価の低迷を理由に再任を反対していた。
スティールは株主への賛同を求めるために目だった活動を行っていなかったが、外国人株主の保有比率の上昇、一般株主の意識の変化が否決に結びついた。
この件で、考えておきたい点は3つ。
これまで悪者扱いされることが多かったスティールだが、実は投資家側は冷静であり、悪者とは思っていない人も多いことが推測される。
日本の投資家もAgency Problemと戦い始めた。
パフォーマンスの悪い経営者にNoと言う、この当たり前の権利を行使し始めた。
今後は、株主に不誠実な経営者にもNoと言う事例が増えそうだ。
日本経済新聞の社説はこう結んでいる。
スティールもアデランスの経営をどう変えるのか、大株主として姿勢が問われている。この表現は曖昧だが、真意に注意したい。
「経営」を「経営者」と読むならば、その通りだ。
再任に反対し、否決したのだから、代案を出すのは大株主の役割だろう。
しかし、もしも「経営」が会社経営のことであると解釈するなら、それは誤りと言うべきだ。
「所有と経営の分離」をもう一度思い出してほしい。
同種のことをTCIも主張していたが、会社経営は経営者の仕事であって、株主の仕事ではない。
株主は経営者を選任することによって、経営に影響力を持つ。
再任を否決することで会社経営にまで責任を持たせるのは、金融投資家から実質的に株主権を剥奪するに等しい。
総会の開催前に再任が否決されることを会社は知っていたこと。
これは、最近のグッドウィルでの事例と異なるところだ。
グッドウィルは、優先株発行のための特別決議が否決されるのを恐れ、総会での議案提案を見送った。
AHでもこのような手段を講じる可能性もあったはずだ。
しかし、あえて会社は株主の判断を受けた。
この点で、AHは誠実であったと思う。
MRAM(磁気記録式メモリ)
Magnetoresistive Random Access Memory
磁気抵抗素子とシリコンベースを組み合わせたメモリで、データの記憶には磁化を用いる。
絶縁体薄膜を2層の磁性体薄膜で挟み、両側から加える磁化方向を変化させることで抵抗値が変化する「TMR(tunneling magnetoresistive)効果」を利用。
不揮発性で低電圧,R/W回数に制限がほとんどない。
アドレスアクセスタイムは10nsオーダー、サイクルタイムが20nsオーダーと、DRAMの5倍程度でSRAMなみの高速度。
フラッシュメモリの1/10程度の低消費電力、高集積性が可能。
FeRAM(強誘電体メモリ)、OUM(カルコゲニド合金による相変化記録メモリ)とともに次世代メモリとして期待されている。
磁気抵抗素子とシリコンベースを組み合わせたメモリで、データの記憶には磁化を用いる。
絶縁体薄膜を2層の磁性体薄膜で挟み、両側から加える磁化方向を変化させることで抵抗値が変化する「TMR(tunneling magnetoresistive)効果」を利用。
不揮発性で低電圧,R/W回数に制限がほとんどない。
アドレスアクセスタイムは10nsオーダー、サイクルタイムが20nsオーダーと、DRAMの5倍程度でSRAMなみの高速度。
フラッシュメモリの1/10程度の低消費電力、高集積性が可能。
FeRAM(強誘電体メモリ)、OUM(カルコゲニド合金による相変化記録メモリ)とともに次世代メモリとして期待されている。
2008年05月29日
バークシャーハザウェイ年次株主総会
Nikkei Businessの5月26日号で、バークシャーハザウェイの株主総会の記事が載っている。
バフェット氏の発言がいくつか掲載されているが、いくつか紹介しよう。
バフェット氏の発言がいくつか掲載されているが、いくつか紹介しよう。
他人に薦められた銘柄だけを買っていたら、株式投資で成功することはできない。
投資を決める条件は、
事業内容が理解できること
長期にわたる競争優位性があること
誠実で有能な経営陣がいること
の3つだ。
・・・
そこそこの企業の株を格安で買おうなどと考えない方がいい。
金融の専門家や経済学者が我々に関心を示さないのは、私の投資哲学があまりにもシンプルだからだ。
・・・
複雑なものは大抵の場合、何かが決定的に間違っている。
株価と企業価値がピタリと連動することは絶対にない。
日本企業の株価がなお割高なのでなかなか手を出せないが、・・・
この巨大な貿易不均衡がある限り、ドル安が進むのは必然である。
業績が悪い時、目標の数字を作るために会社として絶対に失ってはいけないものを手放してはいけない。
反対に業績が良いからといって、無駄なものをつけ加えたりしてもいけない。
景気の良い時と悪い時とで違うやり方で、企業を経営すべきではない。
2008年05月28日
ユナイテッド・テクノロジー・ホールディングス (2146) グッドウィル株式売却方針
日本経済新聞によれば、ユナイテッド・テクノロジー・ホールディングス(UTH)が保有するグッドウィル・グループの株式について売却方針であることを決算説明会で公表したという。
仕切りなおしのグッドウィル臨時株主総会を前に、撤退方針を表明したことになる。
ただし、臨時株主総会の特別決議事項である優先株発行については引き続き反対するという。
これでUTHの業務面での正当性主張については力を失った。
過去、UTHが業務面でグッドウィルと組もうとした事実は残るが、将来に向けての主張とはならないこととなった。
今後、UTHは純投資としてのグッドウィル株式の減価となりうるような優先株に対して、金銭的側面のみから反対を続けることになる。
仕切りなおしのグッドウィル臨時株主総会を前に、撤退方針を表明したことになる。
ただし、臨時株主総会の特別決議事項である優先株発行については引き続き反対するという。
これでUTHの業務面での正当性主張については力を失った。
過去、UTHが業務面でグッドウィルと組もうとした事実は残るが、将来に向けての主張とはならないこととなった。
今後、UTHは純投資としてのグッドウィル株式の減価となりうるような優先株に対して、金銭的側面のみから反対を続けることになる。
2008年05月27日
神田通信機 (1992) 減収減益で水面上すれすれに
08年3月期の業績は売上高5,205百万円(前期比6.4%減)、営業利益12百万円(同92.5%減)の大幅営業減益となった。
建築部門こそ売上微増となったが、情報システム部門の減少が大きかった。
09年3月期の会社業績予想は、売上高は5,729百万円(前期比10.1%増)、営業利益118百万円(同9倍)とされている。
過去の株式レポート
建築部門こそ売上微増となったが、情報システム部門の減少が大きかった。
09年3月期の会社業績予想は、売上高は5,729百万円(前期比10.1%増)、営業利益118百万円(同9倍)とされている。
過去の株式レポート
情報技術開発 (9638) ソフト開発会社アクトシティを関連会社化
5月26日にアクトシティの株式35.7%を65百万円で取得すると開示した。
アクトシティは08年3月期売上高630百万円、営業利益12百万円、純資産44百万円のソフト開発、システム運用の会社。
保険業界の業務系に精通しているという。
情報技術開発の業績への影響は軽微とされている。
保険業界のシステム投資は、保険未払い問題への対応や基幹システムの更新需要で現在旺盛であり、その市場での強化を狙った出資であると見られる。
過去の株式レポート
アクトシティは08年3月期売上高630百万円、営業利益12百万円、純資産44百万円のソフト開発、システム運用の会社。
保険業界の業務系に精通しているという。
情報技術開発の業績への影響は軽微とされている。
保険業界のシステム投資は、保険未払い問題への対応や基幹システムの更新需要で現在旺盛であり、その市場での強化を狙った出資であると見られる。
過去の株式レポート
バフェット氏、スイスのビジネススクールIMDの学生と話す
5月26日のFTに掲載されている。
ディールのやり方
バフェット氏は買収DDを行わないこととしているが、それにより潜在的に環境問題を抱えうることを認めている。
ディールはクリアにその必然性が分からないといけないという。
もしも検討に5桁の計算がいるようなら、そのディールは良質なものではない。
オーナー企業を買収するなら、そのオーナーが経営に熱意を持ち続けていることが条件。
オーナー企業
優れたオーナー企業は短期的な利益を求める投資家に売却してはいけないと言う。
従業員の士気高揚
バフェット氏はセルフスターターを好み、買収先の経営者に対しても短い年2回のメモによる指示をするだけだった。
1ページ目には、会社の評判を大切にすること。
2ページ目には、経営者に何かあったときのための後継者を従業員から指名すること。
自身のバークシャーハザウェイにとっての重要性
バークシャーハザウェイは、新規参入者からの攻勢にも負けない事業を買収対象にしている。
ある学生が、バフェット氏にバークシャーハザウェイが依存しすぎているのではないかと尋ねた。
バフェット氏は、自分は参入障壁ではなく、会社のロゴだと答えた。
会社は彼なしでも生き残るための文化を持っている。
ディールのやり方
バフェット氏は買収DDを行わないこととしているが、それにより潜在的に環境問題を抱えうることを認めている。
ディールはクリアにその必然性が分からないといけないという。
もしも検討に5桁の計算がいるようなら、そのディールは良質なものではない。
オーナー企業を買収するなら、そのオーナーが経営に熱意を持ち続けていることが条件。
オーナー企業
優れたオーナー企業は短期的な利益を求める投資家に売却してはいけないと言う。
従業員の士気高揚
バフェット氏はセルフスターターを好み、買収先の経営者に対しても短い年2回のメモによる指示をするだけだった。
1ページ目には、会社の評判を大切にすること。
2ページ目には、経営者に何かあったときのための後継者を従業員から指名すること。
自身のバークシャーハザウェイにとっての重要性
バークシャーハザウェイは、新規参入者からの攻勢にも負けない事業を買収対象にしている。
ある学生が、バフェット氏にバークシャーハザウェイが依存しすぎているのではないかと尋ねた。
バフェット氏は、自分は参入障壁ではなく、会社のロゴだと答えた。
会社は彼なしでも生き残るための文化を持っている。
2008年05月26日
PLC(電力線通信)の課題
PLCは理想的な条件で利用されると約200mも通信可能と言われているが、実用面では課題がいくつか出てきている。
主なものは、デジタル機器・家電が増える中で超高波等のノイズが増えている使用環境だ。
近いコンセントになるべく別の機器を接続しないよう推奨されている
これはノイズ発生を回避するためのもの。
また、通信路としての特性は変化するため、通信速度が一定しない。
ノイズフィルタを使うと、通信信号までフィルタしてしまう。
テーブルタップもなるべく使用しないよう推奨されている
テーブルタップが発生するノイズというよりも、周囲にノイズ源が増えるのを防ぐため。
テーブルタップにはフィルタ付のものもあるので要注意だ。
主なものは、デジタル機器・家電が増える中で超高波等のノイズが増えている使用環境だ。
近いコンセントになるべく別の機器を接続しないよう推奨されている
これはノイズ発生を回避するためのもの。
また、通信路としての特性は変化するため、通信速度が一定しない。
ノイズフィルタを使うと、通信信号までフィルタしてしまう。
テーブルタップもなるべく使用しないよう推奨されている
テーブルタップが発生するノイズというよりも、周囲にノイズ源が増えるのを防ぐため。
テーブルタップにはフィルタ付のものもあるので要注意だ。
2008年05月24日
グッドウィル (4723) 臨時株主総会のレビュー
グッドウィル・グループ(GG)は昨日の臨時株主総会において、予定していた特別決議の提案を見送った。
いろいろな公表資料から、今回の票読みの復習をしてみよう。
GGのウェブサイトを見ると、黄色い背景色の画面に次回の臨時株主総会での支持を訴える内容が掲示されている。
ここでは、筆頭のユナイテッド・テクノロジー・ホールディングス(UTH)は25.66%となっている。
また、書面とインターネットによる事前の議決権行使状況が書かれており、UTH以外で議決権割合50.61%が意思表示をし、96.09%が賛成したとされている。
つまり、議決権割合で48.63%が賛成だったことになる。
この数字に、創業者やモルガンスタンレー/サーベラス陣営の数字が入っているかどうかは明確でない。
事前行使では76.27%が議決権行使し、賛成48.63%、反対または無効27.64%であったと推定できる。
昨日付「当社臨時株主総会決議結果と継続会の開催及び代表取締役の異動に関するお知らせ」では、議決権行使された議決権が全体の76.22%であったとされている。
端数で矛盾があるのはご愛嬌。
安堵するのは、当日、ほとんどの株主が株主総会に出席しなかったことだ。
大きな混乱がなかったことは結果的にはよかった。
また、この数字から、創業者やモルガンスタンレー/サーベラス陣営は株主総会に出席しての議決権行使ではなく、事前行使だったことが分かる。
余談になるが、このリリースは内容がかなり面白い。
そうかと思えば、
通常なら3/4が行使すれば何の問題もないはずだ。
会社は否決を恐れる以上に、訴訟を恐れたのではないかと邪推したくなる部分だ。
本題に戻ると、議決権行使76.22%に対して、反対または無効が27.64%またはそれ以上あったから、上程していれば否決となったことになる。
当日、株主総会に出席して賛成する株主がいる可能性もあったが、会社は議決を延期する道を選んだ。
結果的には、出席する株主は僅少だった。
出席株主が僅少だったのにも理由がある。
5月8日付「臨時株主総会の運営について」という案内で
土産や昼食はともかく、最も対話をすべき時期にこれでは個人株主が出席するはずもなかった。
会社は円滑な総会運営のために、個人株主等を排除したかったのだろうが、これが裏目に出たということだ。
苦言をいくつか。
決議を実行したら否決されるかも知れないから決議しないというのはいかがなものか。
確かに否決されるのは大きな賭けだ。
結果、会社が言うように「株価が大きく下落し、結果的に当社の企業価値及び株主価値が著しく毀損される」かも知れない。
あるいは、当日、株価が上がったように、会社側の見込みが的外れであったことが露呈するのかも知れない。
株主はそれらリスクを知らされた上で、それでも決断しようとしている。
それを会社が実質的に妨げるのはいささか行き過ぎではないか。
そもそもの問題を作ったのは誰だったか。
一義的にはGGという持株会社の責任ではないのか。
その当時者たちが、どこまでも内輪でやりたいようにやっているという印象を与え続けているのは残念だ。
GGのグループ会社のほとんどはまっとうな会社であり、そこには誠実に働く従業員や派遣要員がいる。
その人たちを守ることも、会社、そして株主の社会的責任だろう。
結論を先延ばしするようなやり方が果たして適切なのだろうか。
08年6月期の中間決算短信によれば、連結の有利子負債は1655億円。
うち1514億円が持株会社単体の有利子負債だ。
これは朗報だ。
GGという持株会社がデフォルトになろうと、グループの事業会社は生き残る。
金融機関から大きく借りこんでいるのは、持株会社でしかない。
むろん、持株会社がデフォルトすれば、その影響は事業会社にも及ぶが、事業会社には事業が創出するキャッシュフローがある。
生き残るべき事業は、そのキャッシュフローを引き当てに新たな銀行借入を起こすようにすればよい。
そう考えると、この財務リストラもグループ維持を優先させたもののように感じられてしまう。
創業の事業からの撤退を考えている会社が、持株会社を中心とした現組織に執着するのは何故なのか。
組織防衛を悪と言うつもりはない。
組織防衛をする者がいなくなれば、組織は滅びるしかない。
しかし、上記のようなことをめぐらしていると、どうしても頭をかすめることがある。
これらが、持株会社の経営層の保身ではないのか。
そこに多くの人たちが違和感を感じているのではないか。
これを払拭しない限り、問題は円満に解決しない。
UTHは昨日午後、決算短信を開示した。
グッドウィル・グループは今月下旬に予定されている第3四半期業績開示がまだだ。
両社ともに社内は大忙しの状態なのだろう。
権力と金のために飽くなき闘争を続ける経営者は別として、従事するスタッフの皆さんの現状には心から同情したい。
いろいろな公表資料から、今回の票読みの復習をしてみよう。
GGのウェブサイトを見ると、黄色い背景色の画面に次回の臨時株主総会での支持を訴える内容が掲示されている。
ここでは、筆頭のユナイテッド・テクノロジー・ホールディングス(UTH)は25.66%となっている。
また、書面とインターネットによる事前の議決権行使状況が書かれており、UTH以外で議決権割合50.61%が意思表示をし、96.09%が賛成したとされている。
つまり、議決権割合で48.63%が賛成だったことになる。
この数字に、創業者やモルガンスタンレー/サーベラス陣営の数字が入っているかどうかは明確でない。
事前行使では76.27%が議決権行使し、賛成48.63%、反対または無効27.64%であったと推定できる。
昨日付「当社臨時株主総会決議結果と継続会の開催及び代表取締役の異動に関するお知らせ」では、議決権行使された議決権が全体の76.22%であったとされている。
端数で矛盾があるのはご愛嬌。
安堵するのは、当日、ほとんどの株主が株主総会に出席しなかったことだ。
大きな混乱がなかったことは結果的にはよかった。
また、この数字から、創業者やモルガンスタンレー/サーベラス陣営は株主総会に出席しての議決権行使ではなく、事前行使だったことが分かる。
余談になるが、このリリースは内容がかなり面白い。
第1号議案及び第2号議案の否決が確定し、本件財務リストラクチャリングの実行が見込めなくなった場合には、当社のキャッシュフローが悪化するのみならず、金融機関の当社に対する見方もより慎重なものとなると思われます。また、当社株価が本件財務リストラクチャリングの実現を織り込んで形成されていることを前提とすると、当社株価が大きく下落し、結果的に当社の企業価値及び株主価値が著しく毀損されるおそれがあります。というような脅し文句ともとれるような強い書きかたがされている。
そうかと思えば、
議決権行使を頂いた株主様は総議決権数の76.22%に過ぎないと言ってみたりする。
通常なら3/4が行使すれば何の問題もないはずだ。
会社は否決を恐れる以上に、訴訟を恐れたのではないかと邪推したくなる部分だ。
本題に戻ると、議決権行使76.22%に対して、反対または無効が27.64%またはそれ以上あったから、上程していれば否決となったことになる。
当日、株主総会に出席して賛成する株主がいる可能性もあったが、会社は議決を延期する道を選んだ。
結果的には、出席する株主は僅少だった。
出席株主が僅少だったのにも理由がある。
5月8日付「臨時株主総会の運営について」という案内で
とされている。
今回は臨時株主総会であることも踏まえて、これまで実施してまいりました株主総会当日のお土産の配布、昼食のご用意、送迎用シャトルバスの運行および株主懇談会の開催を見合わせることといたしました。
土産や昼食はともかく、最も対話をすべき時期にこれでは個人株主が出席するはずもなかった。
会社は円滑な総会運営のために、個人株主等を排除したかったのだろうが、これが裏目に出たということだ。
苦言をいくつか。
決議を実行したら否決されるかも知れないから決議しないというのはいかがなものか。
確かに否決されるのは大きな賭けだ。
結果、会社が言うように「株価が大きく下落し、結果的に当社の企業価値及び株主価値が著しく毀損される」かも知れない。
あるいは、当日、株価が上がったように、会社側の見込みが的外れであったことが露呈するのかも知れない。
株主はそれらリスクを知らされた上で、それでも決断しようとしている。
それを会社が実質的に妨げるのはいささか行き過ぎではないか。
そもそもの問題を作ったのは誰だったか。
一義的にはGGという持株会社の責任ではないのか。
その当時者たちが、どこまでも内輪でやりたいようにやっているという印象を与え続けているのは残念だ。
GGのグループ会社のほとんどはまっとうな会社であり、そこには誠実に働く従業員や派遣要員がいる。
その人たちを守ることも、会社、そして株主の社会的責任だろう。
結論を先延ばしするようなやり方が果たして適切なのだろうか。
08年6月期の中間決算短信によれば、連結の有利子負債は1655億円。
うち1514億円が持株会社単体の有利子負債だ。
これは朗報だ。
GGという持株会社がデフォルトになろうと、グループの事業会社は生き残る。
金融機関から大きく借りこんでいるのは、持株会社でしかない。
むろん、持株会社がデフォルトすれば、その影響は事業会社にも及ぶが、事業会社には事業が創出するキャッシュフローがある。
生き残るべき事業は、そのキャッシュフローを引き当てに新たな銀行借入を起こすようにすればよい。
そう考えると、この財務リストラもグループ維持を優先させたもののように感じられてしまう。
創業の事業からの撤退を考えている会社が、持株会社を中心とした現組織に執着するのは何故なのか。
組織防衛を悪と言うつもりはない。
組織防衛をする者がいなくなれば、組織は滅びるしかない。
しかし、上記のようなことをめぐらしていると、どうしても頭をかすめることがある。
これらが、持株会社の経営層の保身ではないのか。
そこに多くの人たちが違和感を感じているのではないか。
これを払拭しない限り、問題は円満に解決しない。
UTHは昨日午後、決算短信を開示した。
グッドウィル・グループは今月下旬に予定されている第3四半期業績開示がまだだ。
両社ともに社内は大忙しの状態なのだろう。
権力と金のために飽くなき闘争を続ける経営者は別として、従事するスタッフの皆さんの現状には心から同情したい。
2008年05月23日
グッドウィル (4723) 臨時株主総会での再建計画の決議を見送り
異例づくめの会社である。
本日予定していた臨時株主総会での主要議題の決議を6月上旬に延期すると、今朝の日本経済新聞が報じた。
昨夜、ユナイテッドテクノロジーホールディングス(UTH)が事前に反対票を投じたものという。
決議案が否決となり、財務リストラの実行が不可能となるのを恐れた様子だ。
これが事実とすれば、なんとも株主を馬鹿にした話ではないか。
株主は株主総会の当日、新聞を通してこの決定を知った。
会社ウェブサイトには、UTHを除く一般株主の事前投票(議決権割合で50.61%)の96.09%から賛成を得ていたという。
それでも決議は見送られた。
UTHは基本的な株主権を行使しただけであり、責められるものではないだろう。
単純な民主主義のルールだ。
そのルールの中で、賛意を無駄にした責は会社にある。
そもそも、株主の意向・意見を聴こうという姿勢があったのか。
組織防衛を最優先にして、密室で限られた関係者のみが利益をとるような印象を与えたのではないか。
今回の延期によって、会社はどう変わるのだろう。
本日予定していた臨時株主総会での主要議題の決議を6月上旬に延期すると、今朝の日本経済新聞が報じた。
昨夜、ユナイテッドテクノロジーホールディングス(UTH)が事前に反対票を投じたものという。
決議案が否決となり、財務リストラの実行が不可能となるのを恐れた様子だ。
これが事実とすれば、なんとも株主を馬鹿にした話ではないか。
株主は株主総会の当日、新聞を通してこの決定を知った。
会社ウェブサイトには、UTHを除く一般株主の事前投票(議決権割合で50.61%)の96.09%から賛成を得ていたという。
それでも決議は見送られた。
UTHは基本的な株主権を行使しただけであり、責められるものではないだろう。
単純な民主主義のルールだ。
そのルールの中で、賛意を無駄にした責は会社にある。
そもそも、株主の意向・意見を聴こうという姿勢があったのか。
組織防衛を最優先にして、密室で限られた関係者のみが利益をとるような印象を与えたのではないか。
今回の延期によって、会社はどう変わるのだろう。
2008年05月22日
近畿産業信用組合が新銀行東京支援に名乗り
MKタクシー創業者の青木定雄氏が会長を務め、普通銀行への転換を目指す近畿産業信用組合が新銀行東京の支援に名乗りを上げた。
業務提携先、営業譲渡先になることを視野に入れているという。
新銀行東京は創業3年間で1,000億円規模の損失を積み上げた。
2007年3月末の近畿産業信用組合の純資産は312億円に過ぎない。
信組の心意気は買いたいが、とうてい新銀行東京を引き継ぐ母体にはなりえない。
新銀行東京を破たん処理できないのは、事業継続が必要な部分があるからだ。
仮に営業譲渡としても、財務体力の規模が十分でない金融機関は対象にならないだろう。
財務体力のある大銀行にはNoを突きつけらた東京都がどう対応するか、注目される。
業務提携先、営業譲渡先になることを視野に入れているという。
新銀行東京は創業3年間で1,000億円規模の損失を積み上げた。
2007年3月末の近畿産業信用組合の純資産は312億円に過ぎない。
信組の心意気は買いたいが、とうてい新銀行東京を引き継ぐ母体にはなりえない。
新銀行東京を破たん処理できないのは、事業継続が必要な部分があるからだ。
仮に営業譲渡としても、財務体力の規模が十分でない金融機関は対象にならないだろう。
財務体力のある大銀行にはNoを突きつけらた東京都がどう対応するか、注目される。
試される日本の「政策投資」
Jパワーの株主総会を前に、TCIがProxy fightに乗り出した。
日本の安定株主の姿勢が試されている。
本論の前にお断りするが、筆者は電力会社への外国人投資に制限がなされることには反対しない。
公明正大になされるならば、至極当然なことだと思う。
電力は、市民生活に必須のユーティリティの一つであり、国防上も何らかの投資規制があって不思議ではない。
さて本論だが、日本企業の「政策投資」とは、取引のある会社の株を保有し、関係強化を図るというものだ。
業務上の提携関係がある会社同士で株式保有関係が起こるのはまっとうなこととの意識が日本にはある。
しかし、この考えには危険な落とし穴がある。
株式保有によって、会社間の関係が潤滑に進み、株主側に利益に働くとしよう。
穿った見方をすれば、これは特定株主への利益供与と見えなくもない。
第三者と異なる優遇を一部の株主へ与えることはとても危険なことだ。
誰が見ても会社全体に有利となるような関係でないかぎり、その他の株主の利益を削ることになりかねないのである。
裏を返せば、よく設計された提携関係というのは、株式保有をともなわなくてもうまく働くのである。
ただし、例外は、持分が過半数など高い場合だ。
この場合、提携の利益を投資収益を通して分配するという効果がある。
しかし、この場合も上場企業ならば、親子上場などの問題が発生してしまう。
TCIの試みの結果は見えている。
日本企業は「長期的な観点から経営陣を支持する」のだろう。
しかし、徒労に終わるのがわかっていても、この試みの意味するところは大きい。
日本の安定株主の姿勢が試されている。
本論の前にお断りするが、筆者は電力会社への外国人投資に制限がなされることには反対しない。
公明正大になされるならば、至極当然なことだと思う。
電力は、市民生活に必須のユーティリティの一つであり、国防上も何らかの投資規制があって不思議ではない。
さて本論だが、日本企業の「政策投資」とは、取引のある会社の株を保有し、関係強化を図るというものだ。
業務上の提携関係がある会社同士で株式保有関係が起こるのはまっとうなこととの意識が日本にはある。
しかし、この考えには危険な落とし穴がある。
株式保有によって、会社間の関係が潤滑に進み、株主側に利益に働くとしよう。
穿った見方をすれば、これは特定株主への利益供与と見えなくもない。
第三者と異なる優遇を一部の株主へ与えることはとても危険なことだ。
誰が見ても会社全体に有利となるような関係でないかぎり、その他の株主の利益を削ることになりかねないのである。
裏を返せば、よく設計された提携関係というのは、株式保有をともなわなくてもうまく働くのである。
ただし、例外は、持分が過半数など高い場合だ。
この場合、提携の利益を投資収益を通して分配するという効果がある。
しかし、この場合も上場企業ならば、親子上場などの問題が発生してしまう。
TCIの試みの結果は見えている。
日本企業は「長期的な観点から経営陣を支持する」のだろう。
しかし、徒労に終わるのがわかっていても、この試みの意味するところは大きい。
グッドウィル (4723) 臨時株主総会前のぎりぎりの攻防
質問書と回答書をやりとりしたばかりのグッドウィル・グループ、ユナイテッド・テクノロジー・ホールディングスが、明日の臨時株主総会を控え、ぎりぎりの攻防を続けている。
昨夜遅くに質問者が再質問書を送付、回答者が本日回答した。
内容については、もはや水掛け論に入っており、議論が深まる様子はない。
この論争は明日の総会で終わるようなものではないだろう。
その回答書について、特筆すべき点を紹介しよう。
質問1では今回のDESの正当性が論じられている。
回答者の言い分は、本リストラが実行されない場合、株価はゼロになっていたかもしれないということだ。
回答者は組織防衛を目的とするから、この主張はさもありなんといったところだ。
もともと、この質問も回答も所詮は仮想の空論であり、合理的な合意点を見出すのは難しい。
しかし、回答者の言い分は少数株主の感情を逆なでするものだ。
株価の下落は極めて大きなものだったから、株主の中には9,000円では保有株式の価値が1/10以下になってしまう株主もいるだろう。
そういう大幅な価値下落を経験した株主からすれば、たとえ株価ゼロになっても、創業者やDESの債権者の助けはしたくないと思うだろう。
そう思う株主が多ければ、この議案は否決されることになる。
質問3では債務弁済が行われた先の金融機関を問うている。
回答者は「守秘義務の観点から、回答を控え」ている。
確かに、一般の商習慣から言っても、あまり実名で話すのはどうかとは思う。
しかし、これだけの非常事態でも、そうすべきか。
あるいは、会社は借入にあたって、銀行取引約定書や金銭消費貸借契約書に守秘義務条項を入れているのだろうか。
通常は、債務者が債権者への返済状況の守秘義務を負うとは考えにくい。
こういうことがあると、何か隠していることがあるのではないかと疑いたくなるところだ。
質問4(1)では評価報告書と意見書、4(2)では法律意見書の存在が記載されている。
回答者はいずれもが社内検討用の資料としているが、これは極めて危険なことだ。
この書き方から考えて、これらがいわゆる正式なFairness opinionやLegal opinionでない可能性が高い。
仮にそうだとすれば、作成者は、自分の報告書が法廷論争の主たる論点となり、場合によっては当事者として回答者に連座することになると覚悟していたかどうか疑わしい。
法廷論争に移ったときに、回答者側の陣営が一枚岩となれるのか疑問だ。
質問者は事業会社であり、一部、回答者と同じ事業を営んでいる。
すでに質問者は、事業面での連携を回答者に申し入れている。
つまり、グリーンメーラーではない。
極めてまっとうな大株主だ。
回答者は明日の株主総会、その後予想される法廷論争で、どう株主への責任を果たしていくのか。
派遣法遵守だけでなく、会社法の精神の尊重への姿勢が問われるだろう。
昨夜遅くに質問者が再質問書を送付、回答者が本日回答した。
内容については、もはや水掛け論に入っており、議論が深まる様子はない。
この論争は明日の総会で終わるようなものではないだろう。
その回答書について、特筆すべき点を紹介しよう。
質問1では今回のDESの正当性が論じられている。
回答者の言い分は、本リストラが実行されない場合、株価はゼロになっていたかもしれないということだ。
回答者は組織防衛を目的とするから、この主張はさもありなんといったところだ。
もともと、この質問も回答も所詮は仮想の空論であり、合理的な合意点を見出すのは難しい。
しかし、回答者の言い分は少数株主の感情を逆なでするものだ。
株価の下落は極めて大きなものだったから、株主の中には9,000円では保有株式の価値が1/10以下になってしまう株主もいるだろう。
そういう大幅な価値下落を経験した株主からすれば、たとえ株価ゼロになっても、創業者やDESの債権者の助けはしたくないと思うだろう。
そう思う株主が多ければ、この議案は否決されることになる。
質問3では債務弁済が行われた先の金融機関を問うている。
回答者は「守秘義務の観点から、回答を控え」ている。
確かに、一般の商習慣から言っても、あまり実名で話すのはどうかとは思う。
しかし、これだけの非常事態でも、そうすべきか。
あるいは、会社は借入にあたって、銀行取引約定書や金銭消費貸借契約書に守秘義務条項を入れているのだろうか。
通常は、債務者が債権者への返済状況の守秘義務を負うとは考えにくい。
こういうことがあると、何か隠していることがあるのではないかと疑いたくなるところだ。
質問4(1)では評価報告書と意見書、4(2)では法律意見書の存在が記載されている。
回答者はいずれもが社内検討用の資料としているが、これは極めて危険なことだ。
この書き方から考えて、これらがいわゆる正式なFairness opinionやLegal opinionでない可能性が高い。
仮にそうだとすれば、作成者は、自分の報告書が法廷論争の主たる論点となり、場合によっては当事者として回答者に連座することになると覚悟していたかどうか疑わしい。
法廷論争に移ったときに、回答者側の陣営が一枚岩となれるのか疑問だ。
質問者は事業会社であり、一部、回答者と同じ事業を営んでいる。
すでに質問者は、事業面での連携を回答者に申し入れている。
つまり、グリーンメーラーではない。
極めてまっとうな大株主だ。
回答者は明日の株主総会、その後予想される法廷論争で、どう株主への責任を果たしていくのか。
派遣法遵守だけでなく、会社法の精神の尊重への姿勢が問われるだろう。
2008年05月21日
グッドウィル (4723) 臨時株主総会のゆくえ
グッドウィルが財務リストラのために開催する臨時株主総会のゆくえが不透明さを増している。
大株主であるユナイテッド・テクノロジーが総会に先立ってグッドウィルに送った質問状の回答が、質問者と回答者の双方から開示された。
質問の内容は
(1) DESの正当性
(2) 転換請求権付優先株の転換価額の妥当性
(3) 本株主総会の決議の公正性
となっている。
(1)はしょせん水掛け論にしかならない質問だ。
質問者もデモンストレーションとして質問したのだろう。
(2)は少数株主の最も気になるポイントであり、多くの少数株主が質問者に同意するのではないか。
9,000円という価額がヒストリカルな株価水準と比較すれば、あまりにも底値に見えてしまう。
フェアバリューの評価者が大手金融機関でないことも疑念を抱かせる要因となっているように思う。
しかし、最大の問題は(3)だ。
質問者が問題とするのは、
・DESの債権者と創業者の間で議決権の共同行使の合意があること。
・創業者がDESの債権者に対し先買権を持つとの情報があること。
DESの債権者と創業者を合わせると議決権の4割を占めるから、この総会の決議には問題があるというのだ。
これが事実であれば、本議決の受益者がDESの債権者ならびに創業者であることになり、その受益者たちが支配的な株主総会において金銭的な条件を含む議決がなされようとしていることになる。
直接の利益相反関係にある者の議決権を認めるべきかとの議論だ。
これが許されれば、持分の多い株主が少数株主から収奪することが可能になってしまうことになろう。
さらに穿った見方をするならば、創業者が持つ先買権とは、手放してしまう株式を将来安く取り戻すための準備なのではないかと受け取れることだ。
この財務リストラのスキームの当事者を会社、DESの債権者、創業者、少数株主とするなら、各当事者の利害を調整し合意に達するために、創業者に対してスィートナーをつけたのではないかと疑いたくなる。
そして、そこで置き去りにされたのが少数株主である。
再生を期する会社は苦悩している。
金融機関からの圧力は厳しい。
本音を言えば、創業者とは決別したいのだろう。
組織防衛のためにDESを実現したい。
そのためには大株主である創業者の合意が必要だった。
創業者やDESの債権者にスィートナーをつけないと合意が取れなかった。
しかし、合意を取るためのスキームでは、他の株主から疑義を申し立てられてしまう。
現経営には同情する。
しかし、今回クローズアップされた問題について、果たして株主への説明は十分だったろうか。
DESをスムーズに終えるために、拙速であった面はなかっただろうか。
臨時株主総会の議決がどうなるかは予見が難しい。
しかし、仮に承認されたとしても何事もなく終わるようにも思えない。
おそらく法廷に場を移すことになるのではないか。
大株主であるユナイテッド・テクノロジーが総会に先立ってグッドウィルに送った質問状の回答が、質問者と回答者の双方から開示された。
質問の内容は
(1) DESの正当性
(2) 転換請求権付優先株の転換価額の妥当性
(3) 本株主総会の決議の公正性
となっている。
(1)はしょせん水掛け論にしかならない質問だ。
質問者もデモンストレーションとして質問したのだろう。
(2)は少数株主の最も気になるポイントであり、多くの少数株主が質問者に同意するのではないか。
9,000円という価額がヒストリカルな株価水準と比較すれば、あまりにも底値に見えてしまう。
フェアバリューの評価者が大手金融機関でないことも疑念を抱かせる要因となっているように思う。
しかし、最大の問題は(3)だ。
質問者が問題とするのは、
・DESの債権者と創業者の間で議決権の共同行使の合意があること。
・創業者がDESの債権者に対し先買権を持つとの情報があること。
DESの債権者と創業者を合わせると議決権の4割を占めるから、この総会の決議には問題があるというのだ。
これが事実であれば、本議決の受益者がDESの債権者ならびに創業者であることになり、その受益者たちが支配的な株主総会において金銭的な条件を含む議決がなされようとしていることになる。
直接の利益相反関係にある者の議決権を認めるべきかとの議論だ。
これが許されれば、持分の多い株主が少数株主から収奪することが可能になってしまうことになろう。
さらに穿った見方をするならば、創業者が持つ先買権とは、手放してしまう株式を将来安く取り戻すための準備なのではないかと受け取れることだ。
この財務リストラのスキームの当事者を会社、DESの債権者、創業者、少数株主とするなら、各当事者の利害を調整し合意に達するために、創業者に対してスィートナーをつけたのではないかと疑いたくなる。
そして、そこで置き去りにされたのが少数株主である。
再生を期する会社は苦悩している。
金融機関からの圧力は厳しい。
本音を言えば、創業者とは決別したいのだろう。
組織防衛のためにDESを実現したい。
そのためには大株主である創業者の合意が必要だった。
創業者やDESの債権者にスィートナーをつけないと合意が取れなかった。
しかし、合意を取るためのスキームでは、他の株主から疑義を申し立てられてしまう。
現経営には同情する。
しかし、今回クローズアップされた問題について、果たして株主への説明は十分だったろうか。
DESをスムーズに終えるために、拙速であった面はなかっただろうか。
臨時株主総会の議決がどうなるかは予見が難しい。
しかし、仮に承認されたとしても何事もなく終わるようにも思えない。
おそらく法廷に場を移すことになるのではないか。
フォトロン (6879) 増収増益
08年3月期の業績は売上高は7,842百万円(前期比9.8%増)、営業利益705百万円(同17.9%増)の増収増益となった。
映像情報機器事業で高速度デジタルビデオカメラや輸入商品であるテレビ放送用映像記録装置などの主力商品が好調だったことが主因。
LSI開発事業では、セットメーカーの生産調整やアミューズメント市場における規制強化の影響で前期比減となった。
09年3月期の会社業績予想は売上高87億円(前期比10.9%増)、営業利益9億円(前年同期比27.6%増)の増収増益とされている。
過去の株式レポート
映像情報機器事業で高速度デジタルビデオカメラや輸入商品であるテレビ放送用映像記録装置などの主力商品が好調だったことが主因。
LSI開発事業では、セットメーカーの生産調整やアミューズメント市場における規制強化の影響で前期比減となった。
09年3月期の会社業績予想は売上高87億円(前期比10.9%増)、営業利益9億円(前年同期比27.6%増)の増収増益とされている。
過去の株式レポート
ECC媒体
Exchange Coupled Composite媒体
磁気記録メディアの記録層の個々の磁性粒子は、硬質磁性部と軟質磁性部とが積層された構造となっている。
・硬質磁性:磁気異方性エネルギーが高いため磁気モーメントが
特定の方向を向きやすく、保磁性が大きい。
・軟質磁性:磁気異方性エネルギーが低いため磁気モーメントが
外部磁界に追従しやすく、保磁力が小さく透磁率が大きい。
記録を担うのは硬質磁性部であるが、軟質磁性部と交換結合することで、
・(熱安定性を維持したままでの)反転磁界の低減
・反転磁界の印加磁界角度依存性の平坦化
が実現されるとされている。
磁気記録メディアの記録層の個々の磁性粒子は、硬質磁性部と軟質磁性部とが積層された構造となっている。
・硬質磁性:磁気異方性エネルギーが高いため磁気モーメントが
特定の方向を向きやすく、保磁性が大きい。
・軟質磁性:磁気異方性エネルギーが低いため磁気モーメントが
外部磁界に追従しやすく、保磁力が小さく透磁率が大きい。
記録を担うのは硬質磁性部であるが、軟質磁性部と交換結合することで、
・(熱安定性を維持したままでの)反転磁界の低減
・反転磁界の印加磁界角度依存性の平坦化
が実現されるとされている。
2008年05月20日
バフェット氏が欧州4か国を訪問
バフェット氏がドイツ、スイス、スペイン、イタリアを訪問したとFinancial Timesが報じている。
これほど長い訪問は初めてだといい、本人は「遅れた買物の旅」と表現しているという。
各地でオーナー企業の経営者と会談している。
今回は買収をすぐに決めるというための訪問ではなく、優良企業が売りたいと思ったときに網をかけておきたいというのが目的のようだ。
求める企業像は、
・少なくとも税前利益が50百万ユーロ
・事業の内容が理解できること
・5、10、20年後の姿に想像が働くこと
としている。
上場企業の足元の業績に右往左往している私たちには肝に銘ずべき言葉だろう。
これほど長い訪問は初めてだといい、本人は「遅れた買物の旅」と表現しているという。
各地でオーナー企業の経営者と会談している。
今回は買収をすぐに決めるというための訪問ではなく、優良企業が売りたいと思ったときに網をかけておきたいというのが目的のようだ。
求める企業像は、
・少なくとも税前利益が50百万ユーロ
・事業の内容が理解できること
・5、10、20年後の姿に想像が働くこと
としている。
上場企業の足元の業績に右往左往している私たちには肝に銘ずべき言葉だろう。
LCOSパネル
Liquid Crystal On Silicon
シリコン基板上に液晶層を置いた反射型の液晶表示パネル。
回路・素子を反射層の下に作り、大型でも継ぎ目のない映像が表示できる。
高い解像度・輝度が実現でき、大型表示装置に利用されている。
シリコン基板上に液晶層を置いた反射型の液晶表示パネル。
回路・素子を反射層の下に作り、大型でも継ぎ目のない映像が表示できる。
高い解像度・輝度が実現でき、大型表示装置に利用されている。
2008年05月19日
東京電波 (6900) 通期業績予想を微額修正
08年3月期の業績予想を微額だけ修正した。
・売上高は138億円から135億円の微減。
・営業利益は10.3億円から10.6億円の微増。
・経常利益は10.1億円から8.9億円の減。
・当期利益は6.4億円から6.9億円の微増。
経常利益は円高の影響で引き下げられたものの、当期利益は税負担が減少したことで向上している。
過去の株式レポート
・売上高は138億円から135億円の微減。
・営業利益は10.3億円から10.6億円の微増。
・経常利益は10.1億円から8.9億円の減。
・当期利益は6.4億円から6.9億円の微増。
経常利益は円高の影響で引き下げられたものの、当期利益は税負担が減少したことで向上している。
過去の株式レポート