コラム
2008年05月18日
日本ラッド (4736) 個別業績予想を下方修正
08年3月期の個別業績予想を下方修正した。
売上高は前回予想の3,760百万円から3,444百万へ、営業利益は60百万円から37百万円への修正。
NGN向け受託開発や、デマンド交通システム等の受注は順調に推移したものの、下半期中に高い確度で売上高60 百万円程度を見込んでいた開発案件が顧客の事情により中止となったことや、不採算プロジェクトで見込みより多くの開発作業が必要となったことが要因。
過去の株式レポート
売上高は前回予想の3,760百万円から3,444百万へ、営業利益は60百万円から37百万円への修正。
NGN向け受託開発や、デマンド交通システム等の受注は順調に推移したものの、下半期中に高い確度で売上高60 百万円程度を見込んでいた開発案件が顧客の事情により中止となったことや、不採算プロジェクトで見込みより多くの開発作業が必要となったことが要因。
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2008年05月17日
ユナイテッド・テクノロジー・ホールディングス (2146) 買収ファイナンスの手本
ユナイテッド・テクノロジー(UTH)がグッドウィル株取得を公表してから2か月、UTHが買収ファイナンスのリファイナンスを行った。
あるカテゴリーの買収ファイナンスのお手本のような取引なので、レビューしておこう。
グッドウィル株取得を公表した3月21日の3日前の3月18日、UTHは行使価額修正条項付新株予約権の発行とコミットメントライン契約締結をリリースしている。
コミットメントラインの使途は「M&A や関連する事業性資金の調達」とされていた。
融資枠60億円、金利は3か月円LIBORだから、決して悪い条件ではない。
この条件を引き出すために、新株予約権というスィートナーが付けられた。
新株予約権は行使価額修正条項付であるが、譲渡禁止であり、行使価額修正も8月5日まではなされないという条件だった。
その後、グッドウィル株取得のニュースを受けてUTH株価は下落した。
UTHはグッドウィルと提携交渉に入ったが、不調に終わり、5月1日に交渉終結を公表した。
5月16日には、上記のコミットメントラインによる借入金の期限前弁済、新株予約権の取得・消却を発表した。
8月5日の前であるから、株価が下がっても行使価額の修正もなく、希薄化は起こることなく済んだ。
この返済はCBによるリファイナンスによって行われた。
株価が3月上旬より下落しているから行使価額は下がってしまったが、行使価額がフィックスしているからMSCBのような際限ない希薄化は防げる。
3月のグッドウィル株取得から株価が大きく下落したことは誤算だったろうが、かなりうまく対処したと言えるのではないか。
もっとも最初のコミットメントラインに行使価額修正条項付新株予約権を付したところを見れば、金融機関は株価下落にも準備万端だったのだろう。
いずれにせよ、本件は、クレジットをぎりぎりまで使って行う買収ファイナンスのお手本と言えよう。
(クレジットに余裕がある場合は、単にコーポレートファイナンスで対応すればよい)
UTHが2011年6月2日償還期限のCB発行でリファイナンスしたことは興味深い。
グッドウィルとの関係は良好とは言えないだろうから、持株を増やすにしても減らすにしても、中期的な見通しを持って臨むと言うことではないか。
過去の株式レポート
あるカテゴリーの買収ファイナンスのお手本のような取引なので、レビューしておこう。
グッドウィル株取得を公表した3月21日の3日前の3月18日、UTHは行使価額修正条項付新株予約権の発行とコミットメントライン契約締結をリリースしている。
コミットメントラインの使途は「M&A や関連する事業性資金の調達」とされていた。
融資枠60億円、金利は3か月円LIBORだから、決して悪い条件ではない。
この条件を引き出すために、新株予約権というスィートナーが付けられた。
新株予約権は行使価額修正条項付であるが、譲渡禁止であり、行使価額修正も8月5日まではなされないという条件だった。
その後、グッドウィル株取得のニュースを受けてUTH株価は下落した。
UTHはグッドウィルと提携交渉に入ったが、不調に終わり、5月1日に交渉終結を公表した。
5月16日には、上記のコミットメントラインによる借入金の期限前弁済、新株予約権の取得・消却を発表した。
8月5日の前であるから、株価が下がっても行使価額の修正もなく、希薄化は起こることなく済んだ。
この返済はCBによるリファイナンスによって行われた。
株価が3月上旬より下落しているから行使価額は下がってしまったが、行使価額がフィックスしているからMSCBのような際限ない希薄化は防げる。
3月のグッドウィル株取得から株価が大きく下落したことは誤算だったろうが、かなりうまく対処したと言えるのではないか。
もっとも最初のコミットメントラインに行使価額修正条項付新株予約権を付したところを見れば、金融機関は株価下落にも準備万端だったのだろう。
いずれにせよ、本件は、クレジットをぎりぎりまで使って行う買収ファイナンスのお手本と言えよう。
(クレジットに余裕がある場合は、単にコーポレートファイナンスで対応すればよい)
UTHが2011年6月2日償還期限のCB発行でリファイナンスしたことは興味深い。
グッドウィルとの関係は良好とは言えないだろうから、持株を増やすにしても減らすにしても、中期的な見通しを持って臨むと言うことではないか。
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2008年05月16日
インフォテリア (3853、東証マザーズ) 赤字転落
08年3月期の売上高は905百万円(前期比10.3%減)と減収。
大口顧客向けの案件が獲得できなかったこと、ASTERIAの上位版・下位版の貢献が少なかったことが効いた。
営業利益は▲59百万円の赤字に転落。
売上減が最大の要因だが、その他、西日本事業所の開設費用36百万円、販売パートナーとの連携強化のための費用増、研究開発投資が効いたという。
過去の株式レポート
大口顧客向けの案件が獲得できなかったこと、ASTERIAの上位版・下位版の貢献が少なかったことが効いた。
営業利益は▲59百万円の赤字に転落。
売上減が最大の要因だが、その他、西日本事業所の開設費用36百万円、販売パートナーとの連携強化のための費用増、研究開発投資が効いたという。
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パルステック工業 (6894) 黒字浮上
HD DVD用光ピックアップ調整装置が予想以上に好調であったことから、売上高は52億28百万円(前期比11.2%増)の増収となった。
収益は、人員削減に伴い外注費が増加したものの、抜本的なコスト削減と売上増の寄与で、営業利益45百万円と黒字化した。
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収益は、人員削減に伴い外注費が増加したものの、抜本的なコスト削減と売上増の寄与で、営業利益45百万円と黒字化した。
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2008年05月15日
ハーモニックドライブシステムズ (6324) 業績は底入れ
08年3月期は、産業用ロボット向け、工作機械向けの需要が堅調で、FPD製造装置向けでも下期にはアジアメーカ向け中心に需要が回復した。
一方、半導体製造装置向けは低迷から脱しなかった。
結果、08年3月期の売上高は192 億円(前期比2.4%増)、営業利益は44 億円(同2.0%減)の増収減益となった。
製品群別の売上高では減速装置が145億万円(前期比0.8%減)、メカトロニクス製品が46億円(前期比13.8%増)であった。
09年3月期の会社業績予想では、北米で15%程度の減収、欧州では前期と同水準の売上高を見込んでいる。
日本を中心とするアジアは、産業用ロボット向けなどが堅調に推移し、下期以降からは半導体製造装置向けの需要が回復傾向となることを前提として、8%程度の増収を見込んでいる。
売上高は200億円(前期比4.1%増)、製品構成の変化や減価償却費の増加などの影響を勘案し、営業利益は47.3 億円(同7.1%増)の増収増益が予想されている。
過去の株式レポート
一方、半導体製造装置向けは低迷から脱しなかった。
結果、08年3月期の売上高は192 億円(前期比2.4%増)、営業利益は44 億円(同2.0%減)の増収減益となった。
製品群別の売上高では減速装置が145億万円(前期比0.8%減)、メカトロニクス製品が46億円(前期比13.8%増)であった。
09年3月期の会社業績予想では、北米で15%程度の減収、欧州では前期と同水準の売上高を見込んでいる。
日本を中心とするアジアは、産業用ロボット向けなどが堅調に推移し、下期以降からは半導体製造装置向けの需要が回復傾向となることを前提として、8%程度の増収を見込んでいる。
売上高は200億円(前期比4.1%増)、製品構成の変化や減価償却費の増加などの影響を勘案し、営業利益は47.3 億円(同7.1%増)の増収増益が予想されている。
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ジェネシス・テクノロジー (2473) 回復の兆し見えず
08年3月期は半導体産業の鈍化により価格下落・数量減を被り、売上高は 8,589百万円(前期比 26.2%減)となった。
コスト削減努力でも損益の確保は難しく営業損失は24億円に達し、収益性の低減にともない固定資産の減損処理を行ったため当期純損失は48億円となった。
09年3月期の会社業績予想は売上高82億円(前期比4.5%減)、営業損失6.4億円とされている。
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コスト削減努力でも損益の確保は難しく営業損失は24億円に達し、収益性の低減にともない固定資産の減損処理を行ったため当期純損失は48億円となった。
09年3月期の会社業績予想は売上高82億円(前期比4.5%減)、営業損失6.4億円とされている。
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コンテック (6639) 減収減益基調へ転落
08年3月期は売上高21,584百万円(前期比9.3%減)、営業利益572百万円(同45.6%減)の大幅な減収減益となった。
09年3月期の会社業績予想も、設備投資減少・原材料価格の高騰による影響を勘案し、売上高21,300百万円(前期比1.3%減)、営業利益450百万円(同21.4%減)の減収減益とされている。
過去の株式レポート
09年3月期の会社業績予想も、設備投資減少・原材料価格の高騰による影響を勘案し、売上高21,300百万円(前期比1.3%減)、営業利益450百万円(同21.4%減)の減収減益とされている。
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システムズ・デザイン (3766) 今期は減益予想に
08年3月期は売上高は6,576百万円(前期比8.0%増)、営業利益は452百万円(同18.0%増)の増収増益。
09年3月期の会社業績予想では、売上高7,151百万円(前期比8.7%増)の増益とするものの、営業利益は410百万円(同9.1%減)と減益が見込まれている。
過去の株式レポート
09年3月期の会社業績予想では、売上高7,151百万円(前期比8.7%増)の増益とするものの、営業利益は410百万円(同9.1%減)と減益が見込まれている。
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新川 (6274) 減収減益が今期も続く
08年3月期は大手半導体メーカの設備投資抑制を受け、売上高277億円(前期比14%減)、営業利益25億円(同41%減)に終わった。
09年3月期の会社業績予想も売上高270億円(前期比3%減)、営業利益11.5億円(同54%減)の減収減益と公表されている。
過去の株式レポート
09年3月期の会社業績予想も売上高270億円(前期比3%減)、営業利益11.5億円(同54%減)の減収減益と公表されている。
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2008年05月14日
エヌエフ回路設計ブロック (6864) 小幅な増収増益が続く
08年3月期は売上高7,013百万円(前期比5.6%増)、営業利益770百万円(同12.6%増)の増収増益。
09年3月期の会社業績予想も、売上高7,200百万円(前期比2.7%増)、営業利益800百万円(同3.8%増)の小幅な増収増益とされている。
過去の株式レポート
09年3月期の会社業績予想も、売上高7,200百万円(前期比2.7%増)、営業利益800百万円(同3.8%増)の小幅な増収増益とされている。
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少数株主の権利は尊重されるか
NECエレクトロニクスの株式の6%を保有する米国のファンド、ペリーキャピタルがNECエレクトロニクスに書簡を送ったと報じられている。
過去5年分の取締役会議事録の開示を要請したという。
会社法第371条に定める取締役会議事録の閲覧権の行使と解される。
会社法では、閲覧又は謄写をすることにより、会社に著しい損害を及ぼすおそれがあると認めるときは、裁判は閲覧・謄写の許可をすることができないともされている。
また、取締役会資料以外にも関連する帳簿閲覧が要請されたとすれば、同第433 条1 項に定める会計帳簿閲覧請求権の行使と解される。
議決権の3%以上、もしくは、発行済株式3%以上を保有(定款で引き上げ可能)する株主に与えられた権利だ。
請求にあたっては、株主は理由を明らかにしなければならないとされ、会社側が請求を拒否できる理由として、
1. 請求者が株主の権利の確保・行使に関する調査以外の目的で請求を行ったとき。
2. 請求者が会社業務を妨げ、株主共同の利益を害する目的で請求を行ったとき。
3. 請求者が会社と競争関係にある事業を営み、又はこれに従事するものであるとき。
4. 請求者が閲覧・謄写によって知り得た事実を利益を得て第三者に通報するため請求したとき。
5. 請求者が、過去2年以内に閲覧・謄写によって知り得た事実を利益を得て第三者に通報したことがあるとき。
が挙げられている。
企業側の実務担当者の対応はどうなるだろうか。
かつて、今ほど株主重視でなかったころは、罰則規定が存在しないことから、会社側が請求を無視するということが行われた。
しかし、今は環境が異なり、応じざるを得ないというのが実態だ。
公器としての上場企業がどう対応するかが注視される。
過去5年分の取締役会議事録の開示を要請したという。
会社法第371条に定める取締役会議事録の閲覧権の行使と解される。
会社法では、閲覧又は謄写をすることにより、会社に著しい損害を及ぼすおそれがあると認めるときは、裁判は閲覧・謄写の許可をすることができないともされている。
また、取締役会資料以外にも関連する帳簿閲覧が要請されたとすれば、同第433 条1 項に定める会計帳簿閲覧請求権の行使と解される。
議決権の3%以上、もしくは、発行済株式3%以上を保有(定款で引き上げ可能)する株主に与えられた権利だ。
請求にあたっては、株主は理由を明らかにしなければならないとされ、会社側が請求を拒否できる理由として、
1. 請求者が株主の権利の確保・行使に関する調査以外の目的で請求を行ったとき。
2. 請求者が会社業務を妨げ、株主共同の利益を害する目的で請求を行ったとき。
3. 請求者が会社と競争関係にある事業を営み、又はこれに従事するものであるとき。
4. 請求者が閲覧・謄写によって知り得た事実を利益を得て第三者に通報するため請求したとき。
5. 請求者が、過去2年以内に閲覧・謄写によって知り得た事実を利益を得て第三者に通報したことがあるとき。
が挙げられている。
企業側の実務担当者の対応はどうなるだろうか。
かつて、今ほど株主重視でなかったころは、罰則規定が存在しないことから、会社側が請求を無視するということが行われた。
しかし、今は環境が異なり、応じざるを得ないというのが実態だ。
公器としての上場企業がどう対応するかが注視される。
2008年05月12日
リバーエレテック (6666) 増収増益
第4四半期において携帯電話向け受注が落ち込んだが、無線モジュール・パソコン周辺機器・カーエレクトロニクス・デジタルカメラ関連の受注が好調で、売上高は9,287百万円(前年同期比0.4%増)の微増。
超小型水晶製品用の製造設備の投資を計画的に進め、原価低減に努めた結果、営業利益は992百万円(同15.1%増)となった。
過去の株式レポート
超小型水晶製品用の製造設備の投資を計画的に進め、原価低減に努めた結果、営業利益は992百万円(同15.1%増)となった。
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ニッポ電機 (6657) 減収減益
流通業界における再編にともなう投資縮小、建築基準法改正の影響により、売上高は9,558百万円(前期比3.4%減)となった。
損益面では、内部統制システム構築に向けたコンサルティングフィーやITシステムの見直しにより販売管理費が増加し、営業利益は892百万円(同18.1%減)となった。
過去の株式レポート
損益面では、内部統制システム構築に向けたコンサルティングフィーやITシステムの見直しにより販売管理費が増加し、営業利益は892百万円(同18.1%減)となった。
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システムディ (3804) 中間決算は営業赤字
学園ソリューションの新製品リリースが下期へずれ込んだこと、ウェルネスソリューション事業で関西圏が振るわないことなどから、中間期売上高は773百万円(前年同期比23.5%減)、営業利益は32百万円の赤字へ転落。
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2008年05月11日
緩やかなスタグフレーションで人材のコストパフォーマンスを改善する好機
物価上昇と景気後退が同時進行している。
これが経済学で言うスタグフレーションであるかどうかはエコノミストに任すとして、この状態を企業経営に即して考えてみたい。
日本の企業セクターが抱える一つの問題として、労働者の国際競争力の低下が挙げられよう。
これは日本の労働者の能力が低下したというのではなく、コストパフォーマンスの話である。
高度成長期後も緩やかな給与レベルの向上が続き、バブル崩壊でも正社員については給与水準が低下には向かわなかった。
ニクソンショック以降の円高進行で、国際比較での日本の労働力のコストは高まるばかりだった。
結果、特に正社員という雇用形態で、日本の人材のコストパフォーマンスは低下する一方だ。
正社員の中でも、もちろん濃淡がある。
日本が誇るものづくりの現場では、それほど低下してはいなかったかもしれない。
いや、低下した部分はとうに海外に生産拠点が移転してしまったのだ。
残った日本の職人たちの中には、世界レベルの職人が多い。
そのような人たちに、たとえ国際的には「突出した給与水準」が与えられたとしても、過大とはいえないだろう。
問題はホワイトカラー層である。
日本のホワイトカラーの生産性は極めて低いというのが、日常の実感だ。
アメリカであれば、ホワイトカラーには2つの人種がいる。
プロフェッショナルとセクレタリーだ。
セクレタリーは、言われた仕事をきちんとこなすための人たち。
給与は低く抑えられている。
プロフェッショナルは、常に組織の変革を目指し、組織の目標に責任をもって執行を指揮する人。
このプロフェッショナルの役割において、日本のホワイトカラーの生産性は悲惨なほど低い。
むろん、権限委譲が進まない、明確でない日本の組織風土にもよるのであろうが、現実問題として、日本のホワイトカラーは大半がセクレタリー程度の生産性しかない。
セクレタリーがプロフェッショナルの給与をもらっていては、国際競争力を議論するまでもないだろう。
現在の状況を緩やかなスタグフレーションと呼んでみよう。
スタグフレーションと言っても、景気後退はそれほど深刻なスピードではない。
また、物価上昇にしても、原油や商品相場の高騰を受けたもので、まだ深刻なものでない。
オイルショックを回想すれば、なんてことはない。
長く続いたデフレが逆に振れたためにビックリしている程度のことだ。
このような状況下で、われわれの人件費を適正化していこう。
人件費には下方硬直性があると言われる。
下がらないから、デフレでも高止まりしてしまった。
だから、物価上昇の今、上方にも硬直性を与え、実質的に低下させるのである。
むろん、一律ではない方が望ましいが、たとえ一律となってもやむを得まい。
そうすることで、日本の労働者の国際競争力が維持され、結果的に生き残る機会が増すのではないか。
労働者にとっては不利益変更となるが、スタグフレーションであれば問題は起こりにくい。
労働組合の理解も得やすいし、求人倍率も上がりにくいから離職率も悪化しにくい。
労働者にも、アジアの労働者との比較において、自らのコストパフォーマンスを冷静に考えてもらう機会になるのではないか。
これが経済学で言うスタグフレーションであるかどうかはエコノミストに任すとして、この状態を企業経営に即して考えてみたい。
日本の企業セクターが抱える一つの問題として、労働者の国際競争力の低下が挙げられよう。
これは日本の労働者の能力が低下したというのではなく、コストパフォーマンスの話である。
高度成長期後も緩やかな給与レベルの向上が続き、バブル崩壊でも正社員については給与水準が低下には向かわなかった。
ニクソンショック以降の円高進行で、国際比較での日本の労働力のコストは高まるばかりだった。
結果、特に正社員という雇用形態で、日本の人材のコストパフォーマンスは低下する一方だ。
正社員の中でも、もちろん濃淡がある。
日本が誇るものづくりの現場では、それほど低下してはいなかったかもしれない。
いや、低下した部分はとうに海外に生産拠点が移転してしまったのだ。
残った日本の職人たちの中には、世界レベルの職人が多い。
そのような人たちに、たとえ国際的には「突出した給与水準」が与えられたとしても、過大とはいえないだろう。
問題はホワイトカラー層である。
日本のホワイトカラーの生産性は極めて低いというのが、日常の実感だ。
アメリカであれば、ホワイトカラーには2つの人種がいる。
プロフェッショナルとセクレタリーだ。
セクレタリーは、言われた仕事をきちんとこなすための人たち。
給与は低く抑えられている。
プロフェッショナルは、常に組織の変革を目指し、組織の目標に責任をもって執行を指揮する人。
このプロフェッショナルの役割において、日本のホワイトカラーの生産性は悲惨なほど低い。
むろん、権限委譲が進まない、明確でない日本の組織風土にもよるのであろうが、現実問題として、日本のホワイトカラーは大半がセクレタリー程度の生産性しかない。
セクレタリーがプロフェッショナルの給与をもらっていては、国際競争力を議論するまでもないだろう。
現在の状況を緩やかなスタグフレーションと呼んでみよう。
スタグフレーションと言っても、景気後退はそれほど深刻なスピードではない。
また、物価上昇にしても、原油や商品相場の高騰を受けたもので、まだ深刻なものでない。
オイルショックを回想すれば、なんてことはない。
長く続いたデフレが逆に振れたためにビックリしている程度のことだ。
このような状況下で、われわれの人件費を適正化していこう。
人件費には下方硬直性があると言われる。
下がらないから、デフレでも高止まりしてしまった。
だから、物価上昇の今、上方にも硬直性を与え、実質的に低下させるのである。
むろん、一律ではない方が望ましいが、たとえ一律となってもやむを得まい。
そうすることで、日本の労働者の国際競争力が維持され、結果的に生き残る機会が増すのではないか。
労働者にとっては不利益変更となるが、スタグフレーションであれば問題は起こりにくい。
労働組合の理解も得やすいし、求人倍率も上がりにくいから離職率も悪化しにくい。
労働者にも、アジアの労働者との比較において、自らのコストパフォーマンスを冷静に考えてもらう機会になるのではないか。
スコアリング貸し出しは有効か?
5月10日の日本経済新聞に小さな記事が掲載された。
法政大学の准教授がスコアリング貸し出しの有効性を検証したという記事だ。
結果は、
有効であり、使い方が重要
と書かれてある。
なぜ、いまさらこのような検証がなされ、日経新聞が掲載するのか。
むろん、新銀行東京に関連しての話だ。
そもそもスコアリングについては数十年前からアメリカにおいて実用されているし、日本の金融機関も10以上前から研究が完成している。
それをいまさらこのように検証される。
新銀行東京の残した余波は大きい。
スコアリングの有効性は間違いない。
人件費などのコストを劇的に減少させ、与信判断の人によるばらつきを防ぐことができる。
与信判断において、貸せる、貸せないのボーダーラインに分布する債務者を科学的に分別する優れた方法だ。
しかし、これには2つの大きな前提がある。
(1) 用いる人たちがモラルをもって用いること。
(2) 借入する側が正直なこと。
与信判断としての有効性を論じるには、ボーダーラインについての有効性を検証するのが大切だ。
ボーダーより大きく上または下にある債務者については、判断が割れることが少ないからだ。
ボーダーライン上における有効性を考えると、(2)は自明だろう。
スコアリングする財務諸表や情報が粉飾されていたのではどうにもならない。
なぜなら、債務者は金融機関を逆選別するからだ。
他の金融機関で借入ができない債務者が、新銀行東京のスコアリングで借入できるなら、そのような債務者は大挙して新銀行東京に押し寄せる。
中小企業の財務等は、粉飾とまではいかなくとも、恣意性をもって合法に変更する余地は大きい。
スコアリングによくなるように変更することも難しくない。
人が判断すれば、それを見抜くことができるが、出来上がりの数字を入力するスコアリングでは難しい。
もっと深刻なのは用いる側の問題だ。
用いる側がスコアリングを騙そうとすれば、これは問題外。
新銀行東京の行員がそうしたとは思わないが、人とは弱いもの。
気づくか気づかないかは別として、結果としてスコアリングの趣旨に反するようなこともあったのではないか。
貸し出しに大きなインセンティブがついていたならなおさらだ。
より高い報酬を受けるため、規則に反しない範囲で、がんばってしまうのは自然のことだ。
粉飾があってもマクロで見ればスコアリングは有効だ。
しかし、逆選別があると、ミクロには有効とはならない。
損失が、スコアリングを用いる金融機関に集中することになる。
新銀行東京の構想が述べられた時点で、多くの人がこれを知っていた。
そのとおりの顛末を実現した都知事と都幹部の責任は重い。
法政大学の准教授がスコアリング貸し出しの有効性を検証したという記事だ。
結果は、
有効であり、使い方が重要
と書かれてある。
なぜ、いまさらこのような検証がなされ、日経新聞が掲載するのか。
むろん、新銀行東京に関連しての話だ。
そもそもスコアリングについては数十年前からアメリカにおいて実用されているし、日本の金融機関も10以上前から研究が完成している。
それをいまさらこのように検証される。
新銀行東京の残した余波は大きい。
スコアリングの有効性は間違いない。
人件費などのコストを劇的に減少させ、与信判断の人によるばらつきを防ぐことができる。
与信判断において、貸せる、貸せないのボーダーラインに分布する債務者を科学的に分別する優れた方法だ。
しかし、これには2つの大きな前提がある。
(1) 用いる人たちがモラルをもって用いること。
(2) 借入する側が正直なこと。
与信判断としての有効性を論じるには、ボーダーラインについての有効性を検証するのが大切だ。
ボーダーより大きく上または下にある債務者については、判断が割れることが少ないからだ。
ボーダーライン上における有効性を考えると、(2)は自明だろう。
スコアリングする財務諸表や情報が粉飾されていたのではどうにもならない。
なぜなら、債務者は金融機関を逆選別するからだ。
他の金融機関で借入ができない債務者が、新銀行東京のスコアリングで借入できるなら、そのような債務者は大挙して新銀行東京に押し寄せる。
中小企業の財務等は、粉飾とまではいかなくとも、恣意性をもって合法に変更する余地は大きい。
スコアリングによくなるように変更することも難しくない。
人が判断すれば、それを見抜くことができるが、出来上がりの数字を入力するスコアリングでは難しい。
もっと深刻なのは用いる側の問題だ。
用いる側がスコアリングを騙そうとすれば、これは問題外。
新銀行東京の行員がそうしたとは思わないが、人とは弱いもの。
気づくか気づかないかは別として、結果としてスコアリングの趣旨に反するようなこともあったのではないか。
貸し出しに大きなインセンティブがついていたならなおさらだ。
より高い報酬を受けるため、規則に反しない範囲で、がんばってしまうのは自然のことだ。
粉飾があってもマクロで見ればスコアリングは有効だ。
しかし、逆選別があると、ミクロには有効とはならない。
損失が、スコアリングを用いる金融機関に集中することになる。
新銀行東京の構想が述べられた時点で、多くの人がこれを知っていた。
そのとおりの顛末を実現した都知事と都幹部の責任は重い。
2008年05月09日
フュートレック (2468、東証マザーズ) 08年3月期は増収増益
売上高は1,598百万円(前期比27.5%増)、営業利益は264百万円(同6.1%増)と増収増益となった。
主力の音源事業が前期比5割増となり、受託開発・カード事業の半減をカバーして余りあったもの。
過去の株式レポート
主力の音源事業が前期比5割増となり、受託開発・カード事業の半減をカバーして余りあったもの。
過去の株式レポート
東芝 (6502) 脱総合電機へまた一歩
東芝が力強い。
8日、2008年度経営方針を発表した。
「攻め」の経営で、2010年度に売上高10兆円、営業利益5%を実現すると計画している。
過去の業績から見ても、かなり意欲的な数字だ。
東芝は総合電機大手の一角として、日本を代表する企業だが、そろそろ「総合電機」の看板を外すときが来たようだ。
そもそも日本のエレクトロニクス産業は細分化されすぎている。
市場セグメントで20%程度のシェアをとればトップになってしまうようなセグメントが多い。
このような規模で戦っていては、国際競争には勝てない。
総合電機大手は、産業再編によって実質的な事業スワップを進め、国際競争に勝てる事業体になろうとしているところだ。
東芝はNANDメモリと原子力に大きくウェイトを置いた。
今後はこの2つの事業によるアイデンティティの会社となるだろう。
一方、連結売上が8兆円規模の会社だ。
それ以外の事業もたくさんある。
時間軸や範囲には尤度があろうが、拡大を続けながらも、東芝から離れていく事業も多く生じるだろう。
離れることで、より優れた事業体になることを実現していこうとする努力だ。
東芝の活躍に期待したい。
8日、2008年度経営方針を発表した。
「攻め」の経営で、2010年度に売上高10兆円、営業利益5%を実現すると計画している。
過去の業績から見ても、かなり意欲的な数字だ。
東芝は総合電機大手の一角として、日本を代表する企業だが、そろそろ「総合電機」の看板を外すときが来たようだ。
そもそも日本のエレクトロニクス産業は細分化されすぎている。
市場セグメントで20%程度のシェアをとればトップになってしまうようなセグメントが多い。
このような規模で戦っていては、国際競争には勝てない。
総合電機大手は、産業再編によって実質的な事業スワップを進め、国際競争に勝てる事業体になろうとしているところだ。
東芝はNANDメモリと原子力に大きくウェイトを置いた。
今後はこの2つの事業によるアイデンティティの会社となるだろう。
一方、連結売上が8兆円規模の会社だ。
それ以外の事業もたくさんある。
時間軸や範囲には尤度があろうが、拡大を続けながらも、東芝から離れていく事業も多く生じるだろう。
離れることで、より優れた事業体になることを実現していこうとする努力だ。
東芝の活躍に期待したい。
2008年05月08日
Racetrack Memory
IBMが開発を始めたスピントロニクス技術に基づく不揮発性メモリ。
R/W用の素子を固定し、磁性材料上のビット列に電流パルスを加えてビット情報を移動させる。
7-8年後の実用化を目指し、NANDフラッシュメモリ、PC用DRAM・SSDなどの代替を狙う。
性能はDRAMとほぼ同等で、R/Wのアクセス時間は9.5-32ns程度(DRAMは6-40ns)。
レーストラック・メモリでは集積度と性能がトレードオフの関係になるという。
16ビット/セル程度から製品化される見込み。
R/W用の素子を固定し、磁性材料上のビット列に電流パルスを加えてビット情報を移動させる。
7-8年後の実用化を目指し、NANDフラッシュメモリ、PC用DRAM・SSDなどの代替を狙う。
性能はDRAMとほぼ同等で、R/Wのアクセス時間は9.5-32ns程度(DRAMは6-40ns)。
レーストラック・メモリでは集積度と性能がトレードオフの関係になるという。
16ビット/セル程度から製品化される見込み。
多値メモリー技術、超多値技術
1個のメモリセルに2値(1ビット)を超えるデータを蓄積する技術。
フラッシュメモリーのチップ面積、製造コストを増やさず記憶容量を増大させるとして期待されている。
1個のメモリセルに4値(2ビット)のデータを記憶させるフラッシュメモリー製品が出荷されている。
超多値(3ビット/セル以上)の製品については、3ビット/セル品を2008年3月に東芝がサンプル出荷した。
3ビット/セル品は2ビット/セル品に比べチップ面積を20%以上縮小できるが、書き換え可能回数が1桁低く、1000-10000回になる。
4ビット/セル品ではさらに100回ぐらいとなり、用途は限られる。
ただし、光ディスク(追記型DVD等)の置き換えなら、これで十分と見られる。
フラッシュメモリーのチップ面積、製造コストを増やさず記憶容量を増大させるとして期待されている。
1個のメモリセルに4値(2ビット)のデータを記憶させるフラッシュメモリー製品が出荷されている。
超多値(3ビット/セル以上)の製品については、3ビット/セル品を2008年3月に東芝がサンプル出荷した。
3ビット/セル品は2ビット/セル品に比べチップ面積を20%以上縮小できるが、書き換え可能回数が1桁低く、1000-10000回になる。
4ビット/セル品ではさらに100回ぐらいとなり、用途は限られる。
ただし、光ディスク(追記型DVD等)の置き換えなら、これで十分と見られる。