コラム

2008年02月26日

介護事業でのスキャンダルを脱したグッドウィルの皮肉

グッドウィルが中間期業績を開示した
売上高は前年同期比2.5倍の3333億円、営業損益は13億円の赤字となった
通期業績予想は売上高5700億円、営業損益ゼロとされている
注目したいのは、同日開示された「平成20年6月期中間(第14期中間)連結・個別業績と前年同期実績値との差異に関するお知らせ」という差異分析だ

売上高が大幅増益となったのは昨年買収したプレミアの寄与である
 プレミアグループの売上寄与 2281億円
 介護・医療支援事業の売上減 △173億円
とされている

営業利益は
 プレミアグループの損益寄与 30億円
 コムスンの営業減益 △46億円
 グッドウィルの営業減益 △38億円
であり、プレミアが下支えしている構造に変わりはない

将来を見据えると、そろそろコムソンを始めとする介護事業の膿は出し終えそうだ
かつての本業であった現場向け人材派遣はまだ当面正常化までかかるだろう
しかし、現在の損益寄与を見れば、すでにこの事業はグッドウィルの本業ではないのかも知れない

現場向け人材派遣の分野では、グッドウィルを始めとする各社のコンプライアンス違反が問題になっている
これは個々の企業の重大な法令違反であるとともに、それに頼らざるを得なかった日本産業の問題でもあった
その意味で、大きな地殻変動が避けられない分野であった
程度の差こそさえあれ、似たようなことが介護事業でも見られた
つまり、グッドウィルは注力してきた本業と介護の両方において、収益構造を揺るがせられる運命にあったと言ってよい

もしもグッドウィルがその2つの事業のみに依存していたら、存続さえも厳しかったかも知れない
結果といて状況を救ったのは、昨年度買収したプレミアグループであった
このディールで払ったグッドウィル(のれん)が適正であったかは別として、このグッドウィルがグッドウィルを救ったとは皮肉だ
posted by 浜町SCI at 20:32 | Comment(0) | TrackBack(0) | 産業
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