コラム

2007年01月10日

ローソンの情報システム投資

ローソンが2008年から2009年にかけて450-500億円の情報システム投資を行うと報道された
当社のシステム刷新は7年ぶりで、情報回線をISDNから光ファイバーに以降するという
あの回線はISDNだったのか、と今更ながら考えさせられる
これを聞いて、感慨が二つ

まずは、CVS事業が、薄利な商売をコツコツ積み上げる商売だということ
ローソンという会社の質素倹約ぶりに感心させられる
徹底的に無駄は排除するという考えの延長だったのだろう

次に、この投資が子会社のローソン・チケットに与える影響だ
ローソン・チケットは2004年にJASDAQ上場したチケット販売の子会社で、上場以来、株価は低迷している
この一因は、回線の問題ではないが、ローソン・チケットのITインフラの脆弱性にあった
ウェブによるチケット販売の需要が、情報システムの想定を超えたために、顧客の注文を受けられなくなるというトラブルに見舞われたのだ
徐々に改善をしてきているが、これなども質素倹約が裏目に出たということではないか

そうだとすれば、今回の親会社のシステム刷新は子会社にどう影響するのだろう
プラスとみるか、マイナスが露呈したと見るか
判断に迷うところだ
posted by 浜町SCI at 11:28 | Comment(0) | TrackBack(0) | 産業

2006年12月29日

M&Aを最重要課題に挙げる経営者とは

大納会が終わった
昨年末の日経平均が16,111.43円、今日の引けが17,225.83円
上げて下げて戻した一年だった
この相場の動きと、M&Aの極端な形態である敵対的買収とは無関係ではない

新聞市場で多くの企業経営者がM&Aを最重要課題に挙げている
あるいは、そう新聞に書かれている
確かに日本の産業には、統合が進んでいない産業セグメントが多い
産業内競争が国内市場からグローバル市場へと舞台を移しているのに、いまだに日本の産業には再編が不足している

しかし、M&Aを最重要課題にするのも寂しい話だ
M&Aは言わば飛び道具、飛び道具が悪いとは言わないが、地道な経営改善がセットでなければ価値を創造しているかどうか疑わしい
いや、むしろ、地道な経営改善があるから、その結果の必然としてM&Aアイデアが生まれるべきなのだ
そして、そのアイデアが素晴らしいものであれば、無理な力を加えなくとも、りんごが木から落ちるごとくM&Aは実現するのではないか

これが、M&Aアドバイザーとして過ごしてきた筆者の実感だ

「いや、保身に走る経営者が多いから、あるべき再編が阻害されるのだ」
そう言いたい気持ちはよくわかる
それは筆者自身が常に感じて来たことだ
しかし、それを切り崩すのは、やはり産業の必然ではないか

経営者の皆さん、M&Aを最重要課題などと言わないで下さい
あるいは、新聞記者にうまく使われないで下さい
飛び道具を誤って使う不心得者が現れないように
posted by 浜町SCI at 21:25 | Comment(0) | TrackBack(0) | 産業

今度こそITブームの終焉を認識すべき

これまで何度「根拠なき熱狂」に酔いしれてきたことか
米国景気の話ではない、ITブームの話である

CNETが報道するIDC予想では
2007年は、新しいビジネスモデルや技術が導入され、従来からある市場の境界線があいまいになる
そのためIT業界にとっては大激動の年になるだろう
という
ここだけを切り取って読めば、1990年代後半から同じような言及がなされてきた
2000年前後のネット・バブルだって、実はオールド・エコノミーと呼ばれる実需に支えられた産業のやり方が変わっただけという見方がある
むろん、全く新しい価値を創出した企業も多くあるが、全産業の規模からすれば「革命」と呼ぶほどの事象ではない
この革命とはやり方の革命であって、新しい価値の革命ではなかったように思える

来年、IT関連支出が6.6%しか増加しないのであれば、これは世界のハイテク機器市場の増加をアンダーパフォームするのだろう
(もちろん、市場の定義のしかたで、この比較は変わってくる)

「IT産業は月並な産業だ」
少なくとも投資家は、そろそろこれを強く自覚すべきだ
posted by 浜町SCI at 00:53 | Comment(0) | TrackBack(0) | 産業